麺にパン、粉もんも…コメ消費大国・東南アジアに学ぶコメの食べ方いろいろ

収穫の秋、ほかほかのご飯はやっぱり美味しい。でもそれだけではコメの消費量は減るばかりだとしたら…学ぶべきは日本以上のコメ消費大国である東南アジアかもしれない。

前回日本人のコメ消費量が50年で半分になったと書いた。日本の国民1人あたりのコメ消費量は世界で50位。そんなに低いの?と驚く。上位はラオスやベトナムなど東南アジアの国が占めている。東南アジアに行くと「ほかほかのご飯」だけではなく、いろんなコメの食べ方があるんだなぁ…と感心する。

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まずはベトナムの麺料理フォー。ふにゃふにゃしたあっさり麺と、あっさりした透明スープが合う。香草はお好みに応じて。ベトナムのホーチミン市で泊まったホテルのすぐ前の小路は朝になるとフォーの屋台が出たので、朝食はいつも鶏肉入りのフォーだった。ベトナム名物の甘くて濃いコーヒーと一緒に。

フォーの麺はコメからできている。ラーメンのようにコシがあるとはいかないが、このあっさり味は飲んだ後などにぴったりかも。新潟のラーメンも美味いと評判だけど、飲んだ後の一杯はラーメンよりフォーとなれば、コメ大国の新潟らしいということになるんじゃない?

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続いて同じくホーチミン市の屋台で買ったバインミー。バゲットパンに、レバーペーストと肉、大根などの酢の物、そして香草をはさんだもので、最初はバゲットに酢の物と香草が合うの?と思ったが、これがなぜか美味いのだ。ベトナムはフランスの植民地だったが、宗主国からもたらされたバゲットをこのように地元流にアレンジしてしまうのがすごい。

このバゲットがまたパリパリモチモチで美味い。ベトナムのバゲットは米粉を混ぜて焼いているらしい。だから酢の物と合うのか?は分からないけど、焼いてから時間がたっているはずなのにパリッが続くのはきっと米粉のおかげ。新潟でも誰か米粉を混ぜてフランスパンを焼いてみてほしい。

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最後はこの夏マレーシアに行ったときに、カンパーの市場で食べた「香港猪腸粉」というもの。マレーシアは中国とインドとマレーの料理が食べられる食の宝庫で、これは名前からして中国系だろう。なかなか興味深い料理だったので、作ってもらう様子を動画で撮っておいた。
◇マレーシア・カンパーのマーケットで「香港猪腸粉」を作ってもらった – YouTube
https://youtu.be/92mIj9Ro13E

薄く水でといた粉ものを布の上で蒸して、ぷるぷるになったところでエビを巻いて出来上がり。ぷるぷるの様子が豚の腸に似ているのでこの名がついたようだが、名前に反して淡白で美味しい。調べたら、香港では飲茶のメニューだそうで、これもコメから出来ているのだとか。へぇ、小麦かと思った。

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麺もパンも粉もんもコメから出来るなら、まだコメ消費量を伸ばす余地は日本にもありそうだ。コメ王国新潟から発信したいところ。

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10年後「ちゃんと食べられているか?」 日本に迫る食と農業の危機

「農業の未来」と聞いても遠い世界に感じてしまうけど、「10年後に僕らは何を食べているか」と聞くと、ちょっとざわっとする。そんな怖い話。

先日行われた高校の同窓会で、母校OBである新潟大学名誉教授の伊藤忠雄先生の講演を聞いた。伊藤先生はもともと土地改良史が専門で、先日『ブラタモリ』でもやっていた亀田郷の話なども面白かったんだけど、これからの日本の農業と食が危機にあるという話がショッキングだった。

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「飽食大国」日本で、食べることに関心を持てない人が最近増えていると言われている。たしかにコンビニへ行けばいつでも好きなものが食べられる日本では、食への執着は薄まっている。海外のコンビニもないような街に行くと、食べられる時にちゃんと食べなきゃ、と思う。

「食料は第2の武器」という。英独は2度の大戦の反省から、食料が自給できる国になった。日本はどうか。2015年度の食料自給率(カロリーベース)は39%。年間1億トンの食料消費のうち半分を輸入に頼っている。兵糧攻めされたらアウトだ。

「戦争なんて起こらないし輸入できればいいんじゃない?」…うん、たしかに輸入できるうちはまだいい。でも最近では例えば大豆は日本より中国が高く買ってくれるという。小麦やトウモロコシといった穀物の価格も投資の対象になり上昇傾向。米国でトウモロコシを作るための地下水が枯渇するという怖い話もある。

日本は米食文化の国というのは過去の話なのかもしれない。2011年には日本の一般家庭におけるパンの消費額がコメを上回ったことが話題になった。国民1人当たりの年間コメ消費量は50年で半分になり、特に20代は2日にご飯茶碗1杯分しか食べない計算という。

農業就業人口は全国で200万人を切った。ここ数年は毎年20万人近く減っており、10年後には農業をやる人がいなくなっているかもしれない。コメの買取価格は下がり続け、60キロで7千円台。作れば作るほど赤字で「田んぼは不良債権」とまで言う稲作農家もあるとか。

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結局もっとコメを食べればいいんじゃない?ということになるけれど、進む洋食化傾向に歯止めをかけるのは難しい。さらには外食中食化も進んでいて、業務用に使われる北海道産のコメより、家庭用で使われることの多い新潟米の方が在庫がだぶついているという話もある。コメ王国新潟にとっても深刻な話なのだ。

そんな伊藤先生がホスト役になって新潟の農業の現在過去未来を語り合うイベントが、今月から県内3ヵ所で始まる。実際現場で農業に携わる人たちも参加して「6次産業化」や複合農業など未来に光が見えるような話も聞けるはずだ。
◇「水利が拓く 実りの明日へ」キャンペーン連続講座|講演会・セミナー|主催イベント|イベント・くらし|新潟日報モア
http://www.niigata-nippo.co.jp/sp/life/event/seminar/20160901277191.html

全国200万人の農業従事者のうち、3分の2が65歳以上という。例えば子どもの進学や住宅ローンを終えて50歳くらいを迎えたサラリーマンが、えいやっと脱サラして農業を始めてもそこそこの収入が見込めるというなら、まだ未来は明るいんだけど…理想論かなぁ。

Jリーグ残り5試合、勝ち点差4…強豪相手にアルビは奇跡を起こせるか?

誰だよ、今年の試合組み合わせを決めたのは。残り5試合の相手が、鹿島、浦和、ガンバ大阪、そして広島…強豪だらけじゃないか。今年もしびれる残留争いになりそうだ。

Jリーグもいよいよ終盤。アルビレックス新潟はここに来てリーグ戦3連敗を喫し、年間順位15位と低迷している。降格圏の16位名古屋との勝ち点差は4。降格を争う下位6チームの順位と勝ち点は以下の通り。
13位 磐田 勝ち点31
14位 甲府 28
15位 新潟 27
16位 名古屋 23
17位 福岡 19
18位 湘南 19

残り5試合、勝ち点4の差をどう見るかということになるが、アルビの対戦相手は強豪揃い。5チームとも1stステージで勝てていない。一方、名古屋は福岡、磐田、湘南と下位チームとの対戦が続く。甲府も福岡、湘南との対戦を残している。仮に名古屋が下位3チームに勝つようなことになれば、アルビはこの5試合で2勝はしないと厳しい。うーん。

残留争いと言えば2012年が記憶に新しい。いや、この年は今年以上に厳しかった。なんたって8月からずっと降格圏にいたのが、最終節で降格圏から抜け出して残留を果たしたのだから。しかも最終節はアルビが勝っても、降格を争う神戸、ガンバ大阪のどちらかが勝てばアルビの降格が決定する状況。これで残留できたのは奇跡としか言いようがなかった。
◇ビッグスワンで奇跡を見た – 新潟シモフルのおんぼろビルに暮らす
http://yaplog.jp/furumachi/archive/1555;jsessionid=B592191F8235BD9DCC5F4E9B84DD6259.ap_

この最終節は雪混じりの冷たい雨が降る寒い寒い日で、長男とスキーウェアを着込んでビッグスワンへ行ったのだった。スタンドは2万8千人のサポーターで埋まった。こんなに厳しい状況だったけど、みんな奇跡を信じていたように思う。試合が終わり、一瞬の沈黙…そして沸き上がる歓声。今も忘れられない。

実は今年の最終節の1つ前、ガンバ大阪とのアウェイ戦を観に行くことにしている。吹田の新しいスタジアムを一度は見てみたいからねーなどと軽く思っていたが、最悪の事態ではこの試合で降格が決まる恐れがあるという。そんな重要な試合になるなんて…。

そうならないためにも、今度の日曜日のホーム鹿島戦が重要になる。4万人は無理でも、2万8千人が集まれば奇跡は起こせる。

「BRT」導入から1年…新潟の街はどう変わった?そして古町をどう変える?

1年経つけど未だに「連節バス=BRT」と思っている人が多い。じゃあBRTって何?と聞かれると、うーん、毎日乗っていてもうまく説明できないな。

新潟市に新バスシステム「BRT」が導入されて1年が過ぎた。BRTとはBus Rapid Transitの略で、日本語ではバス高速輸送システム。新潟駅〜万代〜古町〜市役所〜青山間をBRT化して定時高速輸送を目指すということだけど、実際にはやたら郊外線が重複して走る同区間はBRTに乗り換えてもらい、郊外線の運行効率を上げようというのが新潟方式のBRTとなっている。うまく説明できていますか。

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1年前は大変だった。慣れないバス同士の乗り換えとシステム不備などで混乱した。利用者はもちろん、バス会社や市役所の人も相当神経をすり減らしたことだろう。

◇新潟BRT初日でRYUTOにトラブル発生!窓口で160円返金してもらう
https://furumachi11.wordpress.com/2015/09/05/

『「本日システム不具合のため、新潟交通の路線バスは全線無料です」
月曜日の朝からビックリ。夜行バス明けの寝ぼけたアタマが目覚めた』
◇乗り換えするけど「接続」はしない?開業3日目新潟BRTに新たな問題
https://furumachi11.wordpress.com/2015/09/07/

でも個人的にはBRTになってよかった。特に万代シテイから古町に向かう時に、萬代橋東詰のバス停を右往左往する必要がなくなったのは大きなメリット。郊外行きはともかく、BRT区間は以前よりは分かりやすくなった。

◇我が家にはメリットが大きい新潟市のBRT導入 便利になった3つのこと
https://furumachi11.wordpress.com/2015/09/15/

1年前のBRT導入以来、新潟交通は次々改善策を打ち出している。僕らの意見を反映してもらえるかも、と思えるようになったのは大きい。

『新潟交通がホンキだ。連節バスを快速にすればいいとは思っていたけど、こんなに早く実現するとは』
◇BRT開業から3週間…「第2のバス革命」連節バス快速化でどう変わる?
https://furumachi11.wordpress.com/2015/09/19/

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1年が過ぎ、最近の報道によるとバスの利用者数はほんの少し増えたようだ。『開業1周年を迎えた新バスシステムの利用者が2015年9月から16年6月までで約1666万人と前年同期から0.9%増加した』という。高齢化で生産人口が減る中で健闘していると言える。

◇新潟市の新バスシステム導入から1年 利用者減に歯止め効果 : 日本経済新聞
http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXLZO06894890V00C16A9L21000/

一方で、BRT導入が古町エリアの活性化につながっていないという声は根強い。でもこれはバスのせいだけとは言い切れないと思っている。前に住んでいたおんぼろビルを売ろうとしてよく分かったのが、最寄り駅から歩いて30分という時点で、東京基準ではなかなか売れないということ。チェーン店が古町に出店しにくいのも同じ理由か。

究極的には軌道の「古町駅」ができること。でもそれはたぶんもう叶わない。新潟駅周辺への集中はさらに進む。そんな中で古町はどういう街になるのか、考えないといけない。新潟駅から来るバス路線は分かりやすくなった。「東京のコピー」の駅前や万代とは違う街をいかに打ち出し、カタチにするか。…あれ?バスの話から反れた。

いずれにせよ、最寄り駅から離れた古町にとってバスは欠かせない。BRTは今が完成形ではなく、これからもいろいろ改善されていくはず(ですよね?)。注目し続けたい。

タモリさん、新潟へ…「新潟は”砂”の町」!? NHK『ブラタモリ』の着眼点

「砂の町」には、そう来たか!と思った。「港町」では中央区の一部だけでしょ?と言われるし、「米どころ」ではそれこそ新潟市だけじゃなく平野全体になってしまう。そう、砂の町なんですよ、新潟市は。ウチの庭だって、掘れば砂だらけだし。

遅ればせながら7月にNHKで放送された『ブラタモリ』の新潟編を再放送で観た。録画しながら定食屋さんに出かけたら、ラッキーなことにちょうどお店のテレビでも流れてて、お店の人や他のお客さんと一緒にパブリックビューイング状態で楽しめた。以下、ネタバレあり。

冒頭「新潟ってどんなイメージですか」と近江友里恵アナウンサーの問いかけに、「申し訳ないんだけどあんまり(イメージが)ないんだよね」とタモリさん。やっぱりそうなんだよね、残念だけど。そんなお二人を「砂の町」のテーマに沿って案内するのは、新潟の街歩き名人、野内隆裕さんだ。

この野内さんがいなければ、ブラタモリが新潟に来ることもなかったのではないだろうか。それくらい新潟の埋もれた歴史を発掘している。それに野内さんが何年もかけて古町の小路や西堀通りのお寺に案内板を作ってくれたおかげで、今や古町周辺はポケスポットがたくさんある街になっている。ポケモンGOユーザーは感謝しなければならない。

砂の町を巡る街歩きは、砂丘の上の日和山展望台から始まる。実は我が家のすぐ近く。タモリさん、来ていたんだなぁ。当日のロケはかなり箝口令が敷かれていたらしく、関係者以外にはほとんど知らされていなかったようだ。当日Twitterなどで「人情横丁にタモリがいる!」などの書き込みがあった程度だ。

人情横丁ではいきなりの大雨に遭ったり(海沿いにある新潟市は天気の変わりやすい街だと思う)、老舗料亭の鍋茶屋では芸妓さんに「エロインピツ(色鉛筆)」の新潟弁を教わったり(新潟弁はイとエが逆になるという定番ネタ)と、新潟らしいロケを展開しながら、次は亀田の方へ。

亀田で砂?と思うかもしれないが、亀田郷と言われる一帯にはいくつもの砂丘が連なっている。日和山ほどの急な砂丘ではないが、今も大江山や山二ツ、紫竹山、牡丹山…などなど「山」のつく地名は、平野に筋状に連なる砂丘の名残りだ。そして砂丘の間は低湿地の田んぼとなっていた。

僕が10歳の時に豊栄へ引っ越して、いきなり博物館で、胸まで水に浸かって田植えをする映像を見せられたのを覚えている。「地図にない湖」と言われた当時の田んぼの映像は衝撃的だった。胸まで水に浸かって植えた苗は、何に根付いて育っているのだろう…? 未だに謎だ。

そんな亀田や豊栄も今では乾田が広がる穀倉地帯に。それは何のおかげか?と言えば、排水機場ということになる。海抜マイナス地帯から水を押し上げる巨大ポンプが24時間体制で働いて、低湿地の水を信濃川などへ吐き出している。このあたりの話は「水と土の芸術祭」で聞いた。水と土?それとも砂?…まあ、どちらでもいいか。

さて『ブラタモリ』、次回9月3日の放送は佐渡の特集という。6月に佐渡に行った時、バスガイドさんが「タモリさんの頭上をトキがくるりとまわって飛んでいったんですよ」と話していた。そんなシーンも出るだろうか。注目したい。

なんて便利なシェアリングエコノミー!シンガポールで「Uber」を使ってみた

「もうすぐあの角を曲がって来るよ」と、スマホを見ながら妻が言う。おー、ホントに来た。Uber(ウーバー)が世界を席巻する理由がわかった。

今回初めてシンガポールでUberを使ってみた。インターネットを通じてモノやサービスを個人間で貸し借りする「シェアリングエコノミー」代表格のUberは、ネットアプリを使って自家用車をタクシーにしてしまうサービスだ。

シンガポールのジュロンイーストスタジアムでアルビレックス新潟シンガポールの試合を観た帰り、時間はもう夜10時近くになっていた。郊外のジュロンイーストから中心街近くのホテル最寄り駅までは地下鉄で30分ちょっとかかる。「Uberにする?」と妻。いいけど、こんな郊外でも夜なのに来てくれるの?

スマホでUberのアプリを開く。10分ほどで来てくれるという。へぇ、意外と走ってるんだなぁ。Facebookと連携しているので、ドライバーさんの顔も名前も事前にわかって安心だ。指定したバス停のところで待っていると、トヨタのWishがやって来た。普通の乗用車だが、乗り込むと運転席にスマホが固定されてて、ドライバー用のUberアプリが立ち上がってる。

Uberアプリはナビも兼ねている。呼ぶ時に行き先もアプリを通じて伝わっているので、ドライバーはアプリの指示に従ってクルマを走らせる。つたない英語で行き先を言う必要がないのもいいところ。運転も普通に安全運転で、高速道Pan Island Expresswayを使って20分ほどでホテルに着いた。

料金は27.5シンガポールドル(約2千円ちょっと)。Uberアプリは事前にクレジットカードを登録しており、料金は自動でカード決済される。お金の受け渡しがないのは互いに気楽だ。自動運転のタクシーが登場するとしたら、きっとUberだろう(と思っていたら、本当にシンガポールで自動運転タクシーの実験が始まったらしい。やっぱりシンガポールが世界で最初だったか…。→Singapore Gets World’s First Self-Driving Taxis http://www.wsj.com/video/singapore-gets-world-first-self-driving-taxis/ED8FF11C-E50D-4362-86C4-212B3C19A5CB.html

シンガポールはタクシーも安心して乗れる国。それでもこれだけUberが普通に快適なのだから、何年かするとタクシーは全部Uberになっているかもしれない。タクシーの質にばらつきが目立つマレーシアはなおのこと。マレーシアには、タクシーか自家用車か選んで呼べる「Grab」というアプリもあって、気軽に移動できるから国産のクルマが売れなくなるという話さえあるという。

一方、日本では、自家用車を使って有料で乗客を運ぶのは「白タク」として禁じられている。既存のタクシーやホテルなどがちゃんと法で守られている日本には、UberやAirbnbなどのシェアリングベンチャーがなかなか参入できない。それだけ既存のサービスを安心して使えるということなのだけど、ユーザーにとっては不便な国ということになりかねない。

これから高齢化と人手不足が進む時代に、手軽な移動手段としてUberは有効だと思うんだけどなぁ。

半世紀前のバスターミナルから先進交通ハブへ…マレーシア高速バス3時間の旅

半世紀前から時が止まっているかのような田舎町のバスターミナルから、首都に新しくできた交通ハブへ。3時間で50年も移動した気分だ。

お盆はシンガポールからマレーシアへ、約1週間の旅に出かけていた。マレーシアでは、首都クアラルンプール(KL)から特急列車で2時間ほどの田舎町、カンパーに行った。今夏も昨年に続き、妻と子どもたちがカンパーの学校に約1ヵ月間、短期留学していたのだ。

カンパーは、もともと錫(スズ)から作る合金、ピューターの生産で栄えた街だ。駅を降りると、錫で栄えた時代の古めかしい建物が並ぶオールドカンパーが広がり、その北には2002年創立のトゥンク・アブドゥル・ラーマン大学を中心とした真新しい学生街がある。街の規模としては胎内市の中条くらいだろうか。

田舎町とはいえ中心街はにぎわっている。オールドカンパーの中心にはマーケットと屋台街があって、朝から多くの人が集まっていた。マーケットではその場で鶏を絞めたりしていて、日本ではなかなか見られない光景がある。中華系の多い街だそうだが、豚肉を扱うマーケットは別棟になっているのはイスラム教の国らしい。

カンパーのバスターミナルはそんなマーケットのすぐ近くにある。最近はマレーシアの国鉄も充実してきて特急列車が走ったり駅舎が新しくなったりしているが、庶民の移動手段は今もバスがメーンだ。バスターミナルは古めかしい街並みに違和感なく、実に味わいのある建物だった。錫で栄えた頃から変わらないのかもしれない。

帰りはここから高速バスでKLへ。途中の街に寄りながら約3時間、KL郊外の「TBS」へ向かう。TBSと言ってもテレビ局ではない。正式名称はマレー語で、Terminal Bersepadu Selatan。マレーシアが国の威信をかけて整備したバスターミナルだ。

その規模はバスターミナルの想像を超える。ロビーはバスターミナルというよりもまるで空港みたいだ。それもそのはず。ここは単にバスターミナルだけでなく、国鉄駅やLRT(地下鉄)駅ともつながる交通ハブなのだ。KL中央駅から空港へ直結する特急列車も発着するし、大きな立体駐車場も完備している。

カンパーとの違いにくらくらしそうになる。LRTに乗り換えると見えてくるのが、中央駅周辺に建ち並ぶ50階ほどの高層ビル群。田舎と首都の差は日本以上に広がっているようだ。