380年以上続く城下町の祭り

新潟県は創業百年を超える老舗が多いと聞くけれど、会社だけじゃない。江戸時代初期から続く祭りも、県内あちこちにあるのだ。

七夕の日、「村上大祭」へ初めて行ってきた。あいにくの雨、というか7月7日は雨の特異日。夕方には雨がさらに強くなり、「村上の祭りになってきたねー」と地元のおばさま。雨が降ろうと平日だろうと、この日に行うのが祭りの歴史なのだろう。後で書くけど、雨のおかげで偶然の出会いもあったわけで。

村上大祭は1633年、羽黒神社が今の場所に移されたのを記念して始められたという。380余年という歴史には驚くばかりだが、まわりを見渡せば、新発田の祭りは300年近く。僕の実家のある豊栄の祭りも250年もの歴史があると聞いた。各市町村にそれだけの歴史を重ねた祭りがあることは誇っていい。

新潟市も新潟まつりで行われる住吉行列は、江戸初期に今の場所に古町などの町並みが作られた頃から続く由緒ある祭り…のはずなんだけど、昭和に入り商工祭や川開き花火とひとつにされて、開催日も動かされ、今や何が主役かよくわからない祭りになっている。ミッキーマウスが主役じゃないんだからね。

村上大祭の主役は、2階建てほどの高さのある「おしゃぎり」と言われる屋台である。19町内が参加し、我が町の屋台を7日の未明からまる一日かけて街じゅう曳きまわす。このおしゃぎり自体、江戸の頃から使っているものも多い。彫刻や漆塗りなどが施され、移動する伝統工芸品とも言われている。

そんなおしゃぎりが練り歩く様子は、これだけの大きさで迫力はあるのだけど、優雅さも備えた感じ。新発田の台輪や豊栄の灯籠を見慣れていると、おとなしくさえ見える。お囃子の音調も、新発田や豊栄とはかなり違う。京の文化がダイレクトに入ってきたのだろうか。距離は近いのに、この違い。興味深い。

おしゃぎりが練り歩く街を歩いて、いいなぁと思ったのが、通りに面したお店や家はみな通りを眺める一等地に座敷があり、そこでごちそうを並べて宴会をしているというところ。親戚が集まって、おしゃぎりを見ながら宴会をする。これも、この祭りの主役のひとつなのかもしれない。

雨宿りに入ったお祭り出店のテントで、たまたま知り合いの方と会い、お祭りの乾杯にご一緒させてもらった。別れ際、「また1年後にここで会いましょう」。こうして祭りを基準に一年一年の歴史を重ねているんだなぁ。その歴史の積み重ねに少しだけ参加させてもらえたような気がして、うれしかった。

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