ベトナム戦争映画世代に効く本

今年ベトナムに初めてできたマクドナルドは、オープンから16日間で26万ものお客さんが来たという。戦争から40年。ベトナム人の対米感情は良好で、もはやアメリカ好きと言ってもいいほどだとか…。うーん。

下川裕治氏の『週末ベトナムでちょっと一服』は、タイトルだけ見るとゆるくてお気楽な南国の旅を指南する本に思えるけど、実はベトナムの歴史や文化を掘り下げたなかなか硬派な一冊。特にベトナム戦争について書かれた第4章は、これだけで1冊の本になりそうなくらい充実した内容となっている。

マレーからインドシナ半島を旅してきて、次はベトナムだろうと思っているのだけど、なかなか足が向かなかった。たまたま機会がなかっただけということに尽きるのだけど、ベトナム戦争という大きな痛みを伴った歴史の舞台に足を踏み入れるのを躊躇する気持ちもないわけではない。

僕らの世代は『プラトーン』『7月4日に生まれて』『グッドモーニングベトナム』などベトナム戦争を描いた映画が次々上映された時に、多感な時代を過ごした。ベトちゃんドクちゃんが話題になったのも、たしか中学か高校生の頃だったと思う。何だったんだ、あの戦争は?という思いは今も消えない。

そして、この本の第4章『チョロンからはじまった「フランシーヌの場合」世代の迷走』を読んで、さらに複雑な現実を知ることになる。ホーチミンシティの青年は言う。「僕らは戦争に負けた」「(南ベトナムは)北に支配されている」と。民族が統一してメデタシメデタシ…とはならなかったのか。

「フランシーヌの場合」というのはベトナム戦争の頃に日本で流行った反戦歌で、この本の著者はこの歌を聴いて多感な時代を過ごしたという。でもきっと、この歌も、『プラトーン』などの映画も、外から見たベトナム戦争を表しているに過ぎない。ベトナム国内から見たら、違う見え方があるのだろう。

ベトナムにあるのは戦争の歴史ばかりではない。フランス植民地時代にフランスと地元の食文化が融合して生まれたベトナム風バゲットサンドや、ベトナムコーヒーも気になるところ。そして何より経済発展して活気あふれる街並みを、バイクをかき分けながら歩いてみたい。

文庫本だからガイドブック代わりに旅に持って行くこともできそうだ。『週末』シリーズは、他にバンコクと台湾が発刊されている。今度はバンコクを買って読んで、持って旅に行ってみたい。マレーシア編も出してくれないかなぁ。

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