シモの街に生まれた「すき間」

「堀というより、ただの水路だよね」という声も聞こえたけど、きっとそれも狙い通り。車道と歩道と水路がほぼフラットにつながってて、街に広がりができたみたい。住民たちが井戸端会議ならぬ「水辺端会議」をする様子が目に浮かぶ。

みなとぴあと下本町を結ぶ早川堀通りで、歩道を拡張し水路を新設する工事が完成し、完成式典と毎年恒例の「つつじ祭り」が行われた。4車線と交通量の割に広かった車道を2車線に狭め、その分歩道を拡げ、かつてここにあった早川堀をイメージして水辺空間を設けたという。

早川堀は西堀や東堀などからの水を集め、信濃川へ流れ出ていた。かつては街で出された糞尿を載せた船が早川堀に集まったそうで、臭い、汚いというマイナスイメージを払拭することは難しかった。堀の復元ではなく新たな水辺空間を作るということで、時間をかけて住民の賛同を得たのだという。

この整備で、広い車道で分断されていた街がひとつになった。真ん中には広くて水辺のある歩道。普段からパラソルやベンチが置かれていても違和感はない。住民同士の交流が深まりそうな空間が誕生した。水辺では早速子どもたちが遊んでいる。子どもたちが誇れる街にしたいという狙いは成功したようだ。

この手法ならわが町の通りでも実現できるのでは、という声が上がりそうな予感がする。東京R不動産の馬場正尊さんは、街を建物と道路で埋め尽くす合理性の考えから、街にすき間を作るという発想に転換する必要があると言っていた。早川堀通りに生まれた水辺空間は、街に必要なすき間だと思う。

古町界隈にもすき間が必要かもしれない。かつて堀があった歴史の記憶を今によみがえらせるとしたら。古町界隈に集まる人々の「水辺端会議」の場を作るとしたら。みなとぴあから下本町へつながった散策ルートを、さらに古町方面へも伸ばすとしたら…。やっぱり西堀通りということになるのかな。

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