古町をリノベーション

「東京R不動産」が始まった2013年は、ちょうど僕が今住むおんぼろビルを買う前の年。多少古くてもリノベーションすれば快適に暮らせるという考え方に影響を受けたのだった。9年が過ぎ、この考えは間違いではなかったと信じている。屋上からの雨漏りは、まだ直していないけど。

古町商店街の協同組合主催で行われた「古町活性化シンポジウム」に参加してきた。ゲスト講演は、「改装OK」などこれまでとは違う不動産のあり方を提案するサイト「東京R不動産」の馬場正尊さん。

東京R不動産は、東京神田の小さなビルを再生するところから始まった。壁を白く塗り、通りに面した窓を広げ、街に対してオープンにすることで、古いビルに新しい命が吹き込まれた。「築○年」「○LDK」「駅から○分」だけでない不動産の価値がある。この考えから東京R不動産が生まれた。

古いものを再生し、新しい価値を創り出す。この考えは物件から街づくりへと広がっていく。アメリカでは、廃墟同然の店舗や倉庫街がアートスポットなどに再生したケースが見受けられる。

馬場さんは、10年前から東日本橋エリアで、2週間限定で古いビルの空きフロアを無償で借り「CET(セントラルイースト・トーキョー)」というアートイベントを展開している。10年前はカルチャーの影もなかったこのエリアは、このイベントをきっかけに、今ではエリア全体で約100店ものギャラリーやカフェ、ショップなどが出店するアート拠点に変わったという。

では、古町をどう再生するか。馬場さんは山形での取り組みがヒントになるという。山形市中心部のシェアアパート「ミサワクラス」は、廃業した旅館跡を地元の大学生たちの暮らす場として再生したものだ。中心市街地を商業地としてでなく住む場所として再生する。この方法論は、僕も古町に10年暮らしてきて大いに共感する。

街の再生は、行政や大企業が仕掛けた用意周到な計画よりも「小さな組織や個人が始めた実験的な試みが、水の波紋のように広がり成立したもの」に成功例が多いと、馬場さんは言う。ああ、やっぱりそうなんだ。つい先日グッドデザイン賞を受賞した新潟市の「小路めぐり」は、まさにそう。元気だと言われる上古町の取り組みだって、きっとそうだ。

あれ? でもこのシンポジウムを主催する協同組合さん、上古町の商店街は構成メンバーに入っていないみたい…? それに古町全体が目指す取り組みとなると、BRTや大和跡の再開発など、行政や大きな組織が動かないと結局進まないものばかりのようで…。うーん。

「大和跡は今の建物のまま、専門学生などが安く住めるシェアアパートとして再生する!」くらいの話が聞けたらよかったのになぁ、なんて。それはさすがに無理か。

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